営業の成果を上げるためには、売り上げの拡大を行う必要があります。
売り上げ拡大を行うためには、もちろん商談件数を獲得しなければいけませんが、なかなか商談件数を獲得できないで困っている営業の方はいないでしょうか。
- 商談数が少ないので、なかなか売り上げ拡大ができない
- 目標達成をもっと簡単に行う事はできないか?
- 新規営業以外で売上アップできないか?
このような課題をお持ちの、営業マンは少なくないのではないでしょうか。
本記事では、商談数を上げる事だけではなく、クロスセルを活用して売上単価をアップさせ目標達成に近づけるための方法についてご紹介します。
クロスセル営業とは?
クロスセル営業とは、ある商品を購入する際に、関連する商品などを一緒に紹介して販売する営業手法になります。
クロスセル営業が成功すれば、本来であれば一つの商品しか売れていなかったところに、関連商品も販売できるので、売上単価をアップさせることができるようになります。
私たちの身近でも、このクロスセル営業の仕組みは利用されています。
Amazonなどで買い物をするときに、何か買おうと思うと、「よく一緒に購入される商品」などの紹介が出てくると思います。
思わず、「そういえばこれもあったほうが良いな!」と追加で購入された事のある方も多いのではないでしょうか。
このように、クロスセル営業はよく利用される営業手法になるのです。
クロスセルのメリット
クロスセルの最大のメリットは売上単価のアップです。
例えば、店舗営業を行っているような企業であれば、多くの企業でクロスセルを行っているところは多いのではないでしょうか。
マクドナルドでは、メインのハンバーガーよりセットで購入されるポテトの利益が大きいのはよく聞く話で、クロスセルを行う事で、メイン商品以上の利益獲得もできる可能性があるのです。
また、店舗展開をしているような企業だけでなく、BtoBの営業でも、商談の中で、オプションや関連商品の紹介を行う事を、営業活動の中で徹底していく事で、売上拡大が出来るようになります。
新規の商談を探すのは、苦労するかもしれませんが商談の中で、クロスセル営業を取り入れることは比較的行いやすい営業手法なのです。
クロスセルのデメリット
ここまでを見ると、クロスセルを行えば商品によっては効果が低いことはあるかもしれませんが、デメリットは特にないように思います。
あえてデメリットとしては、あまり営業がクロスセルを押し売りするようなケースが出ると、後からクレームになる可能性がある事です。
顧客が理解していない状態で、「こちらも一緒に買った方が将来役に立ちますよ」と押し売りをしてしまうと、後から顧客に特に必要ないのに買わされたを思われ、クレームになる可能性があるのです。
クロスセル営業を行うのであれば、あとでクレームにならないように、押し売りは止めておきましょう。
あくまで、売ろうとせずに、商品を紹介するだけにしておきましょう。後はお客様自身の判断に任せるようにするのがポイントです。
クロスセル営業とアップセル営業の違い
よくクロスセル営業と同じように聞く営業手法でアップセル営業があります。クロスセル営業とアップセル営業の違いは何なのでしょうか?
クロスセルは、これまで書いたように、購入時に関連するような商品を紹介してそれも一緒に購入してもらうような手法です。
アップセルは、購入しようとしている商品より更に上の商品を販売する営業手法になります。
例えば、10万円のパソコンを購入しようとした顧客に、活用用途を聞き、パソコンゲームなどもしたいようであれば、もう少しスペックの高いパソコンの方が快適にできる事を説明し、上位モデルを販売するようなケースです。
最近はサブスクリプションモデルのビジネスでも良く使われている手法です。
例えば、YouTubeは無料で閲覧できますが、広告が出るのが、うっとうしいユーザーは、有料版にすることでその広告を外すことができます。
無料で多くの利用者に活用してもらい、もう少し活用したいユーザーにアップセル(有料版の営業)を行っているのです。
クロスセルを行うために何をするのか
それでは、クロスセルを始めるためにはどのような事をすればいいのでしょうか。
まずは自社の販売している商品やサービスの導入実績を分析していく必要があります。
これまで、特にクロスセルを意識していなくても、どのような関連商品が同時に売れているのか?またはどのようなオプションが追加されるケースが多いのか?分析していく事が必要です。
分析して何か同時に購入される商品があるのであれば、それをクロスセル営業に使っていきましょう。
特に関連して売れるような商品がないようであれば、新たにあなたの販売している商品と関連性が高いような商材を探し、それを取り扱いしていくのも良いと思います。
クロスセルをこれから始める方は、まずは過去の実績を分析してきましょう。
クロスセルの実践
クロスセルでどのような商品を販売するか決まったら、それを営業に普及して営業活動の中で、クロスセル営業を徹底させていきましょう。
すぐには効果がでないかもしれませんが、商談数が増えれば増えるほど、関連商品を購入する顧客も出てきます。
クロスセル営業は特にコストがかかるような施策ではないので、こちらからクロスセルを行い、1社でも販売できれば、成果が出たことになるのです。
クロスセルを行う事が、営業の中で当たり前の状況になっていけば、必ず成果は出てきます。
まとめ
今回はクロスセル営業について紹介しました。
新規で商談を獲得するのは、営業にとって難易度が上がりますが、クロスセルであれば商談の中で、関連商品を紹介するだけなので、特に業務が負担になる事はありません。
クロスセルをするのに特にコストも必要ありませんので、まだクロスセルに取り組んでいない方は、一度自社の販売実績を分析して、一緒に販売できそうな関連商品がないか?探してみましょう。
そのような商品があれば、クロスセルを実践していき、商談数が変わらなくても売り上げ拡大できる仕組みを作っていきましょう。