全国をターゲットにビジネスを行なっている企業もあれば、地域密着で営業を行なっている企業も多いと思います。
大手の企業で各地方に拠点を置き、地域での地域戦略を実践しているような企業もありますが、その地域ちだけで事業をしている企業の場合に、どのようにビジネスを拡大していけばいいのでしょうか。
- 地域だけではビジネス拡大の限界を感じている
- 大手のように全国への営業ができない
- ネットなどで購入が増え、事業を拡大できない
このような課題を感じている方に、本記事では地域密着営業でどのように事業を拡大する事ができるかそのポイントをご紹介いたします。
地域密着営業とは?
地域密着営業とは、言葉の通り地域に密着して営業展開を行う営業になります。
ターゲットはその地域の顧客になり、ターゲットの範囲は狭くなりますがその分、全国展開を行なっている企業とくらべ手厚いフォローができるようになり、顧客との信頼関係を構築しやすいメリットがあります。
地域密着営業は、顧客が限られています。
地域密着営業で事業を拡大していくためには顧客との信頼関係をいかに構築していくかがポイントになるのです。
地域密着営業の課題
地域密着営業は、顧客との信頼関係を構築して事業を行なっています。どこの地域にも老舗のお店などあるように、地域密着営業で事業を行なっている企業は、数十年事業を継続できているような企業も少なくありません。
そのような企業にはある程度固定客があり、普通に営業活動をしていればある程度の売り上げが確保できるようなビジネスモデルにはなっていると思います。
固定客がいて、ある意味安定しているように思う方もいるかもしれませんが、地域密着営業を行なっている企業には課題もあります。
- インターネットの普及でどこでも安く商品購入ができる
- 顧客が限られており、新規営業が難しい
- 顧客と信頼関係が重要なため、その分顧客への対応に時間がかかる。
このような課題は地域密着営業を行なっている企業にとっては課題になります。
インターネットの普及でどこでも安く商品購入ができる
あなたも、何か購入しようと思うと、インターネットで購入するような事は多いのではないでしょうか。いちいち店舗に行き、商品を購入するより楽ですよね。
Amazonや楽天などで、購入したことがある方は多いと思います。
個人では、当たり前のようにインターネットで購入しているように、多くの企業でもイターネットで商品を購入するようなケースが増えてきています。
昔は、机を買おうと思えば、地元の業者に依頼して訪問してもらい、イメージを伝えて提案してもらい納得すれば発注するようなケースが普通でしたが、今はインターネットでイメージも分かりますし、価格もすぐわかるので、そのまま発注してしまうケースはほとんどではないでしょうか。
地域密着営業で机を販売しているのであれば、こういった商談が極端に減ってしまうのです。
顧客が限られており、新規営業が難しい
地域密着営業を行なっている企業は、固定客がいても新規営業が難しいケースが多いです。
営業範囲が狭い中で、あなたの顧客ではないのであれば、他の同じような企業の顧客であるケースが多いのです。
その他社も同じように地域密着で営業を行なっているので、信頼関係を大事にしています。
他社と信頼関係ができた状態で、あなたの会社から購入してもらう事は、なんらか大きなメリットがない限り、難しくなっていくのです。
顧客と信頼関係が重要なため、その分顧客への対応に時間がかかる。
地域密着のは顧客との信頼関係が重要です。
しかし信頼関係を保つために、お客様からの要求にスピーディーな対応が必要になり、顧客の数が増えれば増えるほど、営業担当者は忙しい状態になってしまいます。
新しい事を考えてもどうしても顧客優先になるので、なかなか進みません。
よく御用聞きという営業がありますが、地域密着での営業の場合はそのような形になりやすくなってしまうので、営業は自分で計画を立てにくい状況になってしまうのです。
地域密着営業で既存顧客から事業拡大するための取り組み
地域密着営業をしている企業が将来を考え、今のままではいけないと判断しているのであれば当たり前ですが、何か策を感がる必要があります。
具体的に何をすればいいのでしょうか?
もちろん、今の事業とは別に新しい事業を考えることも一つのアイデアだと思います。
しかしそれには、新たなノウハウや企業としての覚悟も必要になるのでなかなかハードルが高くなります。
多分営業マネージャークラスで決めれることではなく、会社として決めていくような話になります。
ですので、今回は今の事業で成果を出す方法についてポイントを紹介します。
事業拡大をするための基本
まずは、地域密着営業を行っているのであれば、顧客情報はしっかり管理できる環境を構築していきましょう。
これは何をするにしても基本中の基本になります。
地域密着営業を行っているのであれば、まずは顧客の深耕を考える必要があります。その時に顧客情報が担当営業の頭の中にしかない状況であれば、その担当営業次第で提案ができるかどうかが決まってしまいます。
すべての営業がスペシャリストの営業マンであるなら、まだ良いですが、そうでないならまずは、顧客の情報を整理していきましょう。
基本的に地域密着で事業を継続できているということは、それなりの顧客数を確保されていると思います。そうであれば、なおさら顧客情報は会社としての資産になっていることを理解し、営業担当の頭の中というような状態はなくしましょう。
顧客管理をする内容
顧客情報管理を行うのであれば、基本的にはこのような事は整理しておきましょう。
CRMなど活用できれば、そういったツールをうまく活用することをお勧めします。
CRMについては「CRMとは?CRMツールの活用法!【顧客を管理し営業効果を拡大】」の記事を参考にしてください。詳しく書いてます。
- 顧客の基本情報(名前、住所、電話、業種、資本金等)
- 取引商品(商品名、契約日等)
- 取引金額(自社の売上)出来れば過去5年ほど
- 顧客の担当者情報(キーマン、決裁者等)
上記は例になりますが、このような情報整理しておきましょう。
顧客管理を活用して戦略を考える
顧客情報を整理する目的は自社の状態を把握するためです。
一般的に、自社の売上の80%は、20%の顧客から発生しれていると言われます。まずは自社の売上を確保できている顧客を把握することを行いましょう。
これは、管理しなくても何となくで分かるかもしれませんが、実際数字で整理することで以外に売上を上げている企業もある可能性があります。
もしそういた顧客があれば、その顧客を深耕営業することで更なる売上アップの可能性もあるのです。
また、どういった業種で売れているのか?など現状を把握し、分析することで本来攻めなければいけないターゲットが明確になり、戦略を立てやすくなってきます。
担当者の見直しなども検討
顧客管理で顧客の情報を整理して、担当営業の見直しなども行っていきましょう。
顧客によっては、その営業担当と信頼関係ができているのではなく、あなたの会社や商品と信頼関係ができているケースもあります。
または、お互いの社長同士が信頼関係があり、何かを頼む場合は、まずあなたの会社に頼むようなケースもあるかと思います。
そういった顧客に対して、本当にベストな担当者で対応をしているかどうか?顧客を整理して一度見直しをするのも必要な事です。
営業活動を効率化する
地域密着営業を強化していく為には、営業活動を効率化する必要があります。もちろん人を補充する余裕があれば、補充もありですが、なかなか人の補充も難しいのではないでしょうか。
そうなれば、営業の業務を効率化して営業が商談に集中できるような体制を作っていくことも必要になります。
営業を効率化するためには、今の営業の活動を把握することが必要です。
SFAなどの営業ツールがあればそういったツールも活用しましょう。
SFAについては、こちらの「SFAとは?SFAを活用するためのポイント」で紹介してますので参考にしてください。
SFAなどがなくても、どうような業務で時間を取られているか?営業担当者と話をしながら効率化できるところはないか整理していきましょう。
WEB会議を活用しオンラインでの商談を行う
地域密着営業の場合は、顧客への訪問にどうしても移動時間があり、そこで時間がかかってしまうケースは多いです。
そういった場合は、WEB会議などを取り入れることで、効率化することが出来ます。
もちろん、顧客との信頼関係を構築するには対面のほうが何かとやりやすいですが、現状の顧客との関係性などを考慮しながら、WEB会議を利用したオンライン商談なども取り入れていくのも一つの方法になります。
今は新型コロナウイルスの影響もあり、顧客もWEB会議の利用に慣れてきているケースも多いと思います。
あなたの営業活動でWEB会議が活用できるかどうかも検討していきましょう。
メール配信を活用する
メール配信も営業の効率化を行う手段として活用ができます。
何かイベントを行う場合の案内や、何かの情報提供として顧客に訪問するようなケースは地域密着営業では多いかと思います。
そういった時に、メール配信を活用することで効率的に情報提供ができます。
メール配信と聞くと、「なんだかうっとうしい」と思うかもしれませんが、あなたと関係性が保たれている顧客にメールを送るのですから、ちゃんと開いて内容を確認してくれる可能性は非常に高くなります。
また、信頼関係を構築したい顧客などには、顧客訪問も並行して行っても良いと思います。
まずは、お客様に情報提供を見てもらうことが重要になります。訪問しても不在でチラシだけ置いているようなケースはもしかするとじっくり見てくれていない場合もあります。
メール配信をうまく活用することで、効率的に情報提供ができるようになります。
メール配信をするなら、MAツールの導入はおすすめです。MAツールであれば開封チェックもできたり、ホームページのアクセス状況も把握できたりします。MAツールについては、「マーケティングオートメーション(MA)とは?【新規営業をやるなら必須ツールです】」こちらも参考にしてください。
SNSを活用する
SNSも既存顧客に情報提供を行う手段として活用できます。
今や、多くの人がFacebookやTwitterなどのSNSを利用しています。あなたの会社の情報やイベントの情報、または何かキャンペーン情報などSNSで情報発信をすることで既存顧客にアピールしていくことが出来ます。
顧客との信頼関係ができている営業であれば、少しお願いすればあなたの会社のSNSをフォローしてくれる人は多いと思います。
そういったSNSを活用して顧客との信頼関係の強化をしていくのもチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
新規営業を行う場合のやり方
ここでは、地域密着営業で既存顧客だけでなく新規営業も必要と判断した場合の、新規営業の取り組みについてご紹介いたします。
飛び込み訪問
これはオーソドックスなやり方になりますが、地域密着営業であれば、有効なケースはあります。
人は地元愛みたいなものもあり、地元の企業の営業が訪問してきたら話は聞いてくれる人もいます。
一度話を聞いてもらえば、定期的な情報提供などで再度足を運びやすくもなりますので、新規営業手段として利用する企業もまだ多いのではないでしょうか。
飛び込み訪問の確率を少しでも向上させたい方は、「飛び込み営業でも結果は出せる!飛び込み営業のコツ」の記事も参考にしてください。
イベントやセミナーの実施
定期的なイベントやセミナーも新規営業には活用できます。
今は、オンラインセミナーも低コストで簡単に行えるので、オンラインセミナーでも大丈夫です。こういったセミナーを実施し、将来顧客になる可能性のある見込み客(リード)獲得を行っていきましょう。
WEB会議で有名なZOOMなどのツールでもオンラインセミナーができるようなオプションがあります。
MAツールを活用する
飛び込み営業にしろ、セミナー・イベント企画にしろ集めた見込み客(リード)に対してはあなたの会社と取引するために、いろいろ情報提供をしていく必要があります。
既存顧客の対応で忙しい営業担当者は、なかなか新規顧客へのフォローが出来ないケースも多いのでそのような場合はMAツールを活用することをお勧めします。
MAツールを活用すれば、見込み客(リード)に対して効率的にメール配信で情報提供ができ、その情報に反応した見込み客(リード)を把握することが出来ます。
反応のあった見込み客(リード)に営業担当者がアプローチをしていくことで、効率的に新規営業を進めることができるようになります。
MAツールについては「マーケティングオートメーション(MA)とは?【新規営業をやるなら必須ツールです】」こちらを参考にしてください。
まとめ
今回は、地域密着営業での取り組みについてご紹介しました。
まず重要なのは既存の顧客を管理できる仕組みは構築していきましょう。
既存顧客は重要な会社の資産になります。また顧客管理をしていくことでどこに攻めるか?戦略も立てやすくなります。
今回書いたような取り組みをまだしていないようであれば、一度チャレンジしてみてはいかがでしょうか。
地域密着営業でもまだまだ成果は出せるようになるはずです。